言葉と会話とコミュニケーション

美容師という仕事を生業にしていて、お話が上手というイメージを持ってくださっている方は多いのではないかと思います。

今日は会話とコミュニケーションの話をしようと思います。

僕は今、美容師とマーケティング会社での仕事、その他諸々とお手伝いしているわけですが多くの経営者さんたちの前で講演をする機会に恵まれています。講演の内容は多岐に渡りますが、全て経験と学びからシェアしている内容で、フィードバックをみる限り皆さんのお役に立てているのではないかと思います。

そんな中で最近私は会話が下手だということに気がつきました。

みなさんの前で講演させていただいていて、評判も上々なのに会話が下手ってどういうこと?と思いませんか?

これもある人との対話での気づきでしたが、私はお話をお聞きして、それにお返事するのが下手なようです。「鈴木さんお話聞いてないでしょう?」とニコニコ笑顔で言われてびっくりです。

僕としてはお話を伺ってお返事しているつもりでしたから、なぜそう思うのか不思議です。もう少し聞かせてもらえませんか、とお時間いただいて対話を重ねていくと面白い発見がありました。

会話が下手の定義って何かなとお聞きしたところ、お話ししたことにお返事がないとおっしゃるんです。繰り返しますが私はお返事しているんですよ。

おかしいなぁ

けれど、この不思議な状態の答えを「聞いていないでしょう?」と問いかけてくれた方が見つけるのを手伝ってくれました。その方が言うには僕は、言葉の奥にある真意をみてお話ししていると言うんです。そう言われてみると、あぁ、なるほどなぁと納得しました。

美容師として仕事をするなかで、とても大切にしていることで、ぜひこれを読んでいる美容師さんたちにも意識していただきたいのですが、お客様の言葉の背景にあるものを探っていくことをとても大切にしています。

私のサロンでは流行を提供するのではなく、その方のライフスタイルにあった最適なヘアデザインを提供することをお約束しています。それはお客様のお話をよく伺い、お客様が求めているものや現在お困りのことを美容師の視点で解決のご提案をすると言うことでもあります。

例えば「軽くしたい」「広がりやすいから」という言葉が出てきた時に提案するのは本当に言葉通りにカットで軽くしてしまうことではないのですね。

専門的な話になってしまうと私は、何時間でも話せますから割愛しますが、言葉通りに受け取ることよりも重要なことがあるということです。

言葉の奥の真意に対してお返事されていますよね、という言葉からこれらのエピソードと重なり、私が重んじているのは会話ではなくてコミュニケーションだと気付かされました。

とはいえ、下手といえども僕は会話好きなんです。僕自身は会話しているつもりですから。

下手かもしれませんが、今後も愛すべきコミュニケーションの一つとして会話をたのしんでいきます。よろしくお願いします。

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