今日は、美容室の経営者や店長、教育担当の方に向けて、スタッフ育成についてお話ししたいと思います。
僕が独立したのは28歳のとき。 それまでは自分が現場の中心で、お客様に施術をして、予約も埋めて、自分の力でお店を動かしてきました。 ありがたいことに指名も増え、売上も安定していました。 でも、ある時ふと、こんな不安に襲われたんです。

「このままずっと、自分が中心で走り続けるのは限界がある。
じゃあ、スタッフを育てよう。…でも、どうやって?」 最初に気づいたのは、**“人が育たないのではなく、育つ環境が整っていなかった”**ということ。 つまり、“育成の仕組み”がなかったんです。
そこで僕が最初にやったことは、とてもシンプルなことでした。 それは、「自分の仕事をすべて書き出すこと」。 ・毎日やっていること ・毎週ルーティンでやっていること ・月単位、年単位でやっていること それを見える化した上で、一つひとつに問いを立てました。
「これは自分にしかできないことか?」 「これは誰かに任せられないか?」 ここから、仕事を任せる準備=教育の設計が始まりました。 たとえば、新規のお客様は自分で受けずに、あえてスタッフに任せるようにしました。
「失敗したらどうしよう…」という不安も正直ありましたが、それ以上に、「任せなければ、いつまでも育たない」と感じたからです。 もう一つ取り組んだのが、評価と成長が連動するステップ設計。
ただ技術チェックをするのではなく、「どんな状態になれば次のステージに進めるか」を明文化し、スタッフ自身が目標を持ちやすいようにしました。
そして、それらを仕組みとしてマニュアル化・共有。
“教える人の差”が出ないように、育成の「軸」をつくることに力を入れました。
結果として、 ・任せられる人が増えた ・新人の成長スピードが上がった ・お客様との関係性もスタッフ主導に変わった こうして、現場が「自分がやらなければ回らない場」から、「チームで回す場」へと変わっていきました。
ちなみに今は、週3日だけ現場に出ています。 その分、採用や育成、外部の人と会う時間をつくることができるようになりました。
視点が広がり、「AYOMOTの強み」「他サロンとの違い」も見えやすくなりました。 最後に、こんな言葉をお伝えしたいです。 「スタッフが辞める」「育たない」「戦力にならない」 ――その悩みの根っこには、“育つ仕組みがない”という共通点がある。
育成の仕組みづくりに、魔法のような近道はありません。
でも、仕事を見える化して、手放し、任せ、育てる。 その繰り返しが、着実にスタッフの成長を促し、結果としてサロン全体の信頼と売上に直結していきます。
もし今、スタッフ育成に悩んでいるとしたら、 まずは「教え方」よりも「育つ環境」を見直してみてください。 きっと、次の一歩が見えてくるはずです。
