今日は「コーチング」についてお話しします。
今、時代は「教える」から「引き出す」へと変化しています。私自身も、以前は知識や技術を“教える”ことに重きを置いていました。
でも今は、スタッフ自身が持っている力を“引き出す”ことが何より大切だと感じています。
コーチングとの出会いは20年前、平本あきお氏との出会いがきっかけでした。
「目標がなくても人は成功できる」——そう教わったとき、目の前が開けたような気がしました。
人には「ビジョン型」と「価値観型」がいます。前者は明確な目標を掲げて進むタイプ。
後者は人との関わりや日々の行動に価値を見出すタイプ。
私は後者です。人との関係性を大切にし、対話を通じて可能性を引き出すスタイルが、自分に合っていると感じています。

美容室を経営する中で、スタッフの育成は欠かせない仕事です。
私たちのサロンでは、全スタッフがコーチングを学び、お互いに引き出し合う文化をつくっています。
これが、お客様にとって最高の体験を提供する基盤になるのです。
ある時、スタッフに「あなたの目標は?」と尋ねたところ、「特にありません」と答えが返ってきました。
でもそこで終わらず、「どんな瞬間が嬉しい?」「どんな美容師になりたい?」と問いかけていくことで、彼女の中に眠っていた想いが引き出され、自然と意欲が湧いてきました。
コーチングは技術ではなく、相手を信じる姿勢です。
そして、美容師である私たちがまずそれを実践することで、スタッフも変わり、お客様も変わり、サロン全体が変わっていきます。
今こそ、コーチングを通して、あなた自身とサロンの可能性を広げていきましょう。